【徹底紹介】カンボジアの影絵芝居『スバエク』とは?どこが面白いのか簡単解説![2018年]

クメール・ルージュによって一度滅ぼされ、現代に復活を遂げたカンボジアの伝統芸能スバエク。観るものを圧倒するエキゾチックな雰囲気はたまりません。

今回はこのスバエクの基礎知識や見所を徹底紹介します!

カンボジアの影絵芝居『スバエク』とは

実は、カンボジアのスバエクは2種類あるんです。

1つ目は、私たちが今まで見てきたように、操り師が舞台の下から人形の手や足についた棒を動かして動きを見せるもので、これをスバエク・トーイと言います。

精巧に彫られている影絵の様子

そして、もう1つが私たちのイメージとはちょっと違うんです。なんと、人形だけでなくその人形を操る人間も影絵に映り込むといったもので、こちらはスバエク・トムと言います。人間も映り込むなんてなかなかびっくりですね!

スバエク・トムの様子。

これらスバエクですが、ポルポト政権のもとで一時は絶滅寸前まで、追い詰められました。先人たちの苦難の復興を経て現在では世界無形文化財に登録されています。みなさん、カンボジアを訪れた際には、是非一度スバエクをみてくださいね。

スバエク・トムとスバエク・トーイ

それでは、スバエク・トムとスバエク・トーイ、両者の違いを見ていきましょう。

<上演の頻度>

小さな人形を操るスバエク・トーイの方がレストランなどで頻繁に上演されます。一方で、スバエク・トムの方は自身の体での表現も要求されるため難易度が高く操り師も多くありません。そのため基本的には大きな仏教行事やお祭りでしか上映されないとってもレアなお芝居なんです。

それでも観たいという方はシェムリアップにある「ティー・チアン一座」という劇団を見つけてみてください。タイミングが合えば観劇できるかもしれません。

スバエク・トムは現代的な題材を取り上げるものも。

<ストーリーの違い>

スバエク・トーイは民族伝承や農民の生活などより庶民の暮らしに近いものを扱っているのに対して、スバエク・トムは『ラーマーヤナ』と『リアムケー』の2つしか上演されません。『ラーマーヤナ』はコーサラ国の王子ラーマと、その妻シータを誘拐した魔王ラーヴァナとの戦いを描いた一大叙事詩で、ヒンドゥー教の聖典でもあります。『リアムケー』とは「カンボジア版ラーマーヤナ」のこと。クメール文化の影響を受け、細部が異なるんです。

スバエク・トーイはなぜ面白い? 見所紹介!

スバエクトーイが普通の影絵芝居とは違うのは、話の大筋は決まっていても残りは全てアドリブで行われるところです。元来農村で収穫の祝いなどの際に行われていたため、農民が楽しめるようにと工夫されているんですね。その一つとしてそれぞれの操り手が毎回自分の意のままに台詞や動きを付け加えるんです。

また、軽快なリズムに乗った影絵の動きにも注目してみましょう。言葉が通じないため何を言っているかはわかりませんが、その代わり動きがコミカルで面白いです。

コミカルな動きですね

さらに、民族楽器を使った伴奏で雰囲気づくりも完璧に行われています。カンボジアの伝統民族楽器である「ロニアット・アエック」(木琴のような楽器)の音色が幻想的な空気を作り出します。カンボジアの伝統民族楽器劇場が観光客で埋まるのはこう言った理由もあるからなのです。

これがロニアット・アエックです!

まとめ

いかがでしたか。高度な技術に裏打ちされた不思議な雰囲気のお芝居は、観客の心を捉えて離しません。もう一つのカンボジアの古典芸能「アプサラダンス」とともに、カンボジアを訪れたら必ず見ておきたいものの一つですね!

↓↓アプサラダンスについて詳しくはこちらのページをご覧ください!↓↓

【完全版】カンボジアの宮廷舞踊『アプサラ』を徹底紹介!